どうも、ねこたてです。
流鏑馬(やぶさめ)ってご存じですか?
狩り装束を身に着けた射手が馬を走らせ、その馬上から鏑矢(かぶらや)という弓で的を射る伝統的な弓術の一つです。
またこれによく似たものに笠懸(かさがけ)がありますが、この二つの違いは何でしょうか。
流鏑馬は一方向の的に三つ矢を射るもので、古くから神事として扱われており、儀式的な要素が強いです。
一方、笠懸は余興として行われていたこともあり、流鏑馬に比べると多少ラフな感じです。
しかし大小二種類ある的に二方向互い違いに三つ矢を射るもので、体勢を変える必要もあることから、高度な技術は必須です。
流鏑馬は格式高い、笠懸は技術が必要ではあるものの、略式なものということですね。
そんな流鏑馬を生で見たいという人におすすめのイベントが、毎年4月に東京隅田公園で行われる「浅草流鏑馬」です。
ここでは流鏑馬と草鹿(くさじし)という行事があり、流鏑馬を見るためには前売り観覧券の購入が必要です。
毎年、この前売り観覧券だけで完売になり、当日券が発行されないほどの人気イベントなので、ぜひ手に入れておきたいものですね。
さらに観覧席の目の前を馬が走るコースとなっているので、運よく前方の席を確保できれば、迫力ある圧巻のパーフォーマンスを堪能できます。
流鏑馬神事とは何をするの?どこで開催されるのかご紹介!

流鏑馬神事は、日本各地で行われていますが、ここでは有名な神事を二つ紹介したいと思います。
下鴨神社(京都府)
下鴨神社流鏑馬神事は、毎年5月3日に行われます。
これは京都三大祭りの一つである、「葵祭」(5月15日)の無事を祈る前儀になります。
そんな神事が行われるのは、下鴨神社の南側にある糺の森(ただすのもり)という広大な森にある馬場です。
こちらでの流鏑馬神事は、まず本殿での奉告祭から始まります。
その後、公家装束を着た射手が馬場に入り、走る馬の上から掛け声とともに、三つの的を目がけて矢を放ちます。
当たった的は縁起が良いということで、お守りとして販売されるようです。
流鏑馬神事は毎年多くの観光客で混雑するので、一部有料席以外は迫力あるパーフォーマンスを近くで見ようと、席の確保に早めに訪れる人も多くいます。
鶴岡八幡宮(神奈川県)
鎌倉にある鶴岡八幡宮では、毎年9月14日から16日までの3日間、「例大祭」という一年のうちで最大の祭事が行われます。
こちらでの神振行事として、流鏑馬のほかにも
- 献茶会
- 献花会
- 武道大会
- 和太鼓の演奏
などが神様に捧げられます。
例大祭での流鏑馬は小笠原流で、源頼朝公の時代から800年以上続く伝統行事です。
まず舞殿で神事の無事を祈り、3人の射手に弓矢が授けられることからスタート。
その後「馬場入りの儀」が行われ、合図とともに鎌倉武士の狩り装束を着た射手が馬を走らせ、次々と的を射抜きます。
一般観覧する場合のポイントですが、有料の予約席がないため早めに会場に到着して席を確保しておくことをおすすめします。
また、確保した席にシートなどを置いておくと撤去されてしまうので注意が必要です。
鶴岡八幡宮の流鏑馬はこの秋の「例大祭」と春の「鎌倉まつり」でも行われています。
こちらの流派は武田流によるのです。
流鏑馬とは?一般人でも体験できるようなものなの?

流鏑馬を見たら、自分もやってみたくなったという人もいるのではないでしょうか。
でも流鏑馬って、一般人が体験するのは難しいのでは?と思ってしまいますよね。
実は全国にはたくさん流鏑馬が体験できるスポットがあります。
その中から3つほど選んで紹介しましょう。
紅葉台木曽馬牧場(山梨県)
こちらでは「流鏑馬スクーリング」が行われており、乗馬や弓道経験がない人でも、高校生以上であれば参加OKです。
午前10時から16時もしくは17時くらいまで、1日かけてスタッフの方がしっかり指導してくれます。
開催日というのは特に設けていないので、電話かメールで問い合わせてみてください。
乗馬クラブピント(福岡県)
流鏑馬には小笠原流や武田流などの流派があるのですが、こちらの乗馬クラブのオーナーは小笠原流流鏑馬の宗家です。
流鏑馬体験にはAコースとBコースがあり、
- Aコースは乗馬・弓道ともに未経験者向けコース、
- Bコースは乗馬もしくは弓道どちらかの経験がある人
向きで、個々のレベルに合わせてくれます。
参加可能年齢は中学生以上、当日はオーナーはじめ講師の方が丁寧に教えてくれます。
御猟野乃杜(みかりののもり)牧場(滋賀県)
こちらは、2018年5月オープンした比較的小さな牧場。
「流鏑馬スクーリング」という体験レッスンがあり、乗馬未経験でもOKです。
通常は10時から16時まで1日かけて行いますが、夏期(7月半ばから8月末)は気温が高く、騎乗の時間が十分取れない場合は半日となるようです。
まとめ

流鏑馬は実際見るとものすごい迫力を感じそうですね。
また流鏑馬が盛んだった平安時代や、鎌倉時代の雰囲気を少し味わえそうな気がします。
実際に見てやってみたいと思ったら、乗馬クラブなどで気軽に体験できる場所もあるので、ぜひチェックしてみてください。