どうも、ねこたてです。
皆さんは東北の仙台市で行われる仙台七夕祭りをご存知ですか?
度重なる不況や2度の世界大戦を乗り越えた、今もなお受け継がれる伝統的なお祭りです。
その歴史は古く、たくさんのエピソードがあるのですがどんなお話なのでしょうか?
また、お祭りに使われる飾りの意味とは?
解説していきたいと思います。
実はそこまで知られていない!?仙台七夕祭りの歴史とは?

お祭りには始めた歴史が必ずあると思いますが、参加している人達は意外とその歴史を知らないのではないでしょうか?
仙台のように大きな祭りにももちろん歴史があります。
それはどのような歴史なのでしょうか?
七夕とは
織姫と彦星が年に一度再会し、人々の願い事を叶えてくれる星祭りの日。
日本では古来より、旧暦の7月に乙女が水辺の機織り小屋で神様の着物を織って棚に備え、秋の豊作を祈り、人々の穢れをはらう「棚機(たなばた)」という風習がありました。
奈良時代には宮中行事として取り入れられ、人々は歌や裁縫の上達を願って星に祈りを捧げたのです。
仙台七夕祭りとは
例年7月7日の月遅れである8月7日を中日として8月6日から8日の3日間に渡って行われます。
大規模な飾りつけがされるのは
- 一番町や中央通りなどのアーケード街
- 仙台駅周辺
などですが、それ以外の商店街組織ごとの飾りつけや店舗、家庭など個別の飾りつけもします。
市内各地に至る所に大から小まで合計3000本もの飾りつけがなされ、街中が七夕一色になります。
東北三大祭りの一つに数えられ、例年200万人以上の観光客が訪れるほど人気のお祭りなのです。
仙台七夕祭りの歴史
江戸時代初期に仙台藩祖の伊達政宗が婦女に対する文化工場の目的で七夕を奨励した為、盛んな年中行事になったとされています。
1783年には天明の大飢饉発生による荒廃した世俗の世直しを目的に班内で盛大に行われました。
しかし、1873年に新暦採用を境に庶民の中で七夕の風習が廃れ始めてしまいます。
1972年、この状況を憂えた商店街の有志らによって七夕祭りを盛り上げる為、大規模に七夕飾りが飾られました。
結果は成功し、大勢の観光客が訪れることとなります。
翌年には東北産業博覧会と関連して「飾りつけコンクール」も行われ、以降は華麗で独創的な飾りつけが発達するようになりました。
この盛り上がりを見せた年の開催が新暦の月遅れである8月であったので、以後この期間での開催となりました。
このようにして「七夕」という庶民の風習は「七夕祭り」という、昼間の商店街で行われるイベントへ転換していきました。
その後、戦後の1946年に中止していた仙台七夕が復活し、1947年には昭和天皇巡行の際、沿道に5000本もの竹飾りを並べて大規模な飾りつけが行われました。
高度経済成長でさらに盛り上がり「東北三大祭り」の一つとなり日本各地から団体旅行客が集まる祭りとなったのです。
こんな意味があった!仙台七夕の七つの飾りとは?

仙台の七夕では「7つ飾り」と呼ばれる7種類の飾りで構成されており、それぞれの飾りに意味があるのです。
一体どんな意味があるのでしょうか?
七つ飾りの意味
- 短冊 学問や書の上達を願う
- 紙衣 病や災いの身代わり、または裁縫の上達を願う
- 折鶴 長寿を願う
- 巾着 富と貯蓄、商売繁盛を願う
- 投網 豊漁を願う
- くずかご 飾りつけを作る時に出た裁ち屑・紙屑をいれる。清潔と倹約を願う
- 吹き流し 織姫の織糸を象徴する
伝統の飾りには古くから仙台市民の願いが込められており、現在もその風習は大切に受け継がれています。
特に美しい特徴として「友禅和紙を贅沢に使っている」ことがあげられます。
丁寧に手仕事で染め上げられた友禅和紙は、鮮やかな色彩と緻密で美しい模様が魅力。
また雨や風にも負けない丈夫な紙質も特徴の一つです。
そんな繊細な七夕飾りに触るのはダメかと思いきや、触れて質感を楽しむのを推奨されています。
是非触って感触も楽しんでみましょう。
飾りを作成する人達と飾りの特徴
「七夕飾り」の大半を作っているのは、地元の老舗紙店・鳴海屋紙商事です。
さまざまな企業や団体からデザインイメージを聞き、仙台市内の職人たちによって、ひとつひとつ作業で作られています。
中には飾り物の費用が一竿100万円を超えるものもあるのだとか。
開催期間中に市内に飾られる3000本もの飾り、京千代紙や江戸千代紙など特徴の異なる千代紙を巧みに使い、商店ごとに趣向の凝らした飾りつけを用意します。
準備期間として2月から半年かかる商店もあります。
仙台七夕の特徴として飾りが和紙または紙で作られ、他の七夕のようにビニール製の飾りはほとんど見られないのです。
飾りを設置する際の工夫
飾りの設置は、商店街内に店舗を構える各事業所が滑車をつけた10m以上の竹をみちに埋め込んである専用の差し入れ口に差し込んで立てます。
次に滑車に通した紐に吹き流しなどの飾りつけをつけて、紐を引っ張り引き上げ、最後に紐を固定します。
これにより、道の中央にアーケードのない商店街では急に雨が降ってきた場合に吹き流しを下ろしてビニールを被せることが出来るようになり、適宜天候に合わせた展示が出来るようになりました。
またアーケードにある商店街も含め、夜になると一度飾りつけを下ろして折り畳むかビニール袋などに包んで小さくし、通行人が触れられないほど高くに引き上げています。
これにより、早朝・深夜において飾りつけを破壊されないようになったのです。
まとめ:仙台七夕祭りのことを知り尽くして楽しもう!
仙台七夕祭りの歴史と飾りの意味についてお話しました。
- 江戸時代から続く由緒あるお祭り
- 七つの飾りがあり、それぞれが意味を持つ
- お祭りを開催する人々の努力と工夫が凄い
お祭りの雰囲気も楽しいですが、それを作った人達の想いや歴史を知ることができると、お祭りをより楽しむことができると思います。
歴史ある仙台七夕祭りへまだ行ったことがない方は、この記事を参考に是非一度足を運んでみてはどうでしょうか?
ということでこの記事では「知ってると楽しさ倍増!!仙台七夕祭りの特徴や飾りの種類は?!」について書いていきました。
この記事が参考になれば幸いです。